コラム

AI×RPAで「ポジティブマックス!」へ ——ボーダレス・ジャパンが築く”AIと共に動く”組織文化

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今回は、Robo Co-opと株式会社ボーダレス・ジャパンさんとの取組みをご紹介します。 

少数精鋭のコーポレート部門メンバーが、社会課題解決のために奮闘している多数の子会社・事業を支えるボーダレス・ジャパン。
業務の属人化・煩雑化という課題に向き合う中で、Robo Co-opが提供した生成AI(ChatGPT)とRPA(UiPath)の研修・伴走支援を通じて、AIを“自分の仕事の一部として使える”状態づくりに取り組くまれています。
今回は、研修を受けていただいたお二人(森山さん、XXさん)に、導入の背景や研修を通じて得た学び、そして現場に起きた変化について伺いました。

企業紹介

株式会社ボーダレス・ジャパン 

  • ▫設立:2007年 
  • ▫従業員数:1,580名(役員含む、2024年3月1日時点) 
  • ▫事業内容:社会課題の解決を目的としたソーシャルビジネスを国内外で展開 

記事のまとめ

    • ▫ボーダレス・ジャパンの課題:少数精鋭のバックオフィスが複数事業を支える中で、業務の属人化・煩雑化が進行 
    • ▫実行した施策: Robo Co-opの業務選定ワークショップ+AI研修6か月の伴走支援の導入とAIガイドライン・開発標準化体制の整備 
    • 得られた成果:既に100件以上のAIユースケース・エージェントが開発され、AI活用が日常化。RPAは月間約160件の業務で活用されており、業務改善が加速。部門・事業部への横展開も進行中。 
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導入の背景:属人化・煩雑化に“コーポレートテック”で挑む 

Q:今回の研修・伴走支援採用の経緯を教えてください。 

A:ボーダレス・ジャパン森山さん 

ボーダレス・ジャパンは、多様な社会起業家が集まる”ソーシャルビジネス・コングロマリット”です。少数精鋭のバックオフィスが複数事業を支える中で、業務の属人化と煩雑化が課題となっていました。 

田口一成 会長の紹介を通じ、代表の鈴木雅剛社長が「コーポレートテックを強化したい」という想いからRobo Co-opさんに相談。
単なる業務効率化に留まらず、社員一人ひとりがAIを“自分の仕事の一部として使える”状態を目指し、研修導入を決めました。コーポレート部門メンバー
7名で参加し、半年に渡って業務自動化に取り組みました。 

導入の決め手:学ぶだけで終わらせない“実装までの設計”

Q:Robo Co-opの研修の特徴を教えてください。 

A:ボーダレス・ジャパンXXさん: 

Robo Co-opの研修プログラムは、座学だけでなく使いこなせるまで何カ月も伴走してくれる実践を組み合わせたもので、学んだことをすぐ自分の業務に活かすことができました。内容は以下のようなものでした。 

研修・伴走支援の流れ 

  1. 1. R-1グランプリ(2時間):”Robo化したい業務No. 1グランプリ”と称するRobo Co-op独自の業務選定ワークショップで、短時間で社内AIユースケースを100件以上発掘 
  1. 2. コパイロット研修(4時間:プロンプトエンジニアリングの基本から応用/ChatGPTやGeminiといった主要AIモデルの活用/調査や資料作成に効く多様なAIツールの組み合わせ等 
  1. 3. コパイロット伴走(3カ月):カスタムGPTを中心としたText to TextのAIコパイロットを活用した業務自動化。AIガイドラインも策定 
  1. 4. エージェント研修(4時間):Text to Actionを可能とするAPA(Agentic Process Automation)ツールを活用したAI x 自動化の業務プロセスのAI x 自動化を習得 
  1. 5. エージェント伴走(3カ月):AI(考える)×RPA(動かす)を組み合わせた経理や人事の自動化エージェントを開発、ウェブフックやMCPを活用した社内システム連携も実現、開発標準や社内CoEのフローや体制も検討 

 

今回の取り組みでは、次のような設計がポイントだったと思います。 

Robo Co-op研修・伴走の特徴 

    • ▫座学+実践で”理解→業務適用”まで一気通貫に取り組むことができる 
    • ▫生成AI(考える)と自動化(動かす)をセットで扱い、現場の改善速度を上げることができる 
    • ▫研修後も6か月・週1回の伴走で、定着と横展開まで支えてくれる 
    • ▫安心して使えるよう、AI活用ガイドライン策定や開発標準化の整備支援も行ってくれる 
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    ◆導入時の壁:自動化できない領域を“できる形”に組み替える 

      • Q:取組期間中に難しかったところはありましたか? 

        A:ボーダレス・ジャパン森山さん 

        導入当初、すべてがスムーズに進んだわけではありません。 
        特にAIエージェント実装段階では、システムによって自動化の難易度が異なり、実装が難しい場合もありました。二段階認証のあるシステムでは自動化できない部分があり、“できない”で終わるかと思いました。しかし、ChatGPTに相談する習慣もついており、他の方法を探す姿勢が自然に生まれ、代替手段に取り組みました 
         

        ライセンスや機能面の制約を逆手に取って柔軟に対応する方策を、メンバー同士で議論する雰囲気が醸成されていました。伴走支援の中で、GAS、Zapier MCP、ウェブフックなどを組み合わせ、実運用に即した解決策を見出しました。 
         

        この過程を通じて、単にツールを学ぶだけでなく、AIツールを組み合わせて現場課題を解いていく柔軟な対応力を身につけていきました。 

      R-1グランプ:笑って楽しく今日から活用したいAIアイデアを見える化 

        • Q:期間中で印象に残っている場面はありますか? 

          A:ボーダレス・ジャパン森山さん 

          Robo化したい業務No. 1グランプリR-1グランプリ)”と呼ばれるRobo Co-op独自の業務選定ワークショップは印象的でした。 

          本来であれば外部コンサルが業務の全量棚卸しと称し数カ月何千万円とかける業務選定の上流プロセスを、数時間のワークショップで”大玉”な業務自動化アイデアをみんなで洗い出すアプローチです。上司の前で”ヒトがもうやりたくない”業務を半ば愚痴会がてら笑って楽しく共有できる機会にもなり、現場が中心となりボトムアップなAI活用に向けた機運も高められる設計になっています。半年に1回など定期的に行うことで、恒常的にAI開発や業務改善、システム変更の機会をタイパよく整理できると思います。 
          実際にボーダレス・ジャパンでも経費処理・管理会計・オンボーディング効率化など100件を超える具体的なAIユースケースが生まれ、具体的なAI活用案がクリアになりました 

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        コパイロット研修:AIを“正しく聞く力”を身につける 

          • Q:生成AI活用の端緒となったコパイロット研修について教えてください。 

            A:ボーダレス・ジャパンXXさん 

            最初のコパイロット研修では、ChatGPTを中心にAIの仕組み、プロンプトエンジニアリング、業務応用までを体系的に学びました。 

            プロンプトの構造的な書き方やTree of Thoughtといった複雑な検討を並行処理する高度なテクニックを習得。繰り返し業務に効くカスタムGPTを学び、業務に応じた自分だけのAIチャットボットの作り方を学習しました。またChatGPT・Gemini・Claudeといった主要モデルの主だった機能や違いに加えて、調査や議事録、資料作成などの異なる強みをもつMapifyNotta、Gammaといった多様なAIツールの組み合わせ方を学びました。 

            以前はChatGPTに質問しても期待する答えが得られませんでしたが、“どう聞くか”と”どうAIを組み合わせるか”を学んでから、業務課題の解決に直結するようになりました 

          コパイロット伴走 

            • Q:その後の伴走支援についてはどうでしたか? 

              A:ボーダレス・ジャパン森山さん 

              カスタムGPTを中心としたText to TextのAIコパイロットを活用した業務自動化にメンバー全員で取り組みました。それらを日々の業務で使いこなせるようになるまで、毎週ハンズオンセッションでフォローアップを実施いただきました。 

              わからない質問や解けないエラーがあれば一緒に取り組むことで、日常業務が忙しくて進捗が少なかった参加者でもみんなとの学びを分かち合うことができるセッションでした。1~2週間もあれば各人が現場で使えるコパイロットを1体つくれるペーススキルを獲得できるので、小さな成功事例も積み上がりやすく、全体の機運も高まりやすかったと思います。 

              印象的だったのは全社でAI活用が一番はじめに進み始めたチームだからこそ、リスク低減に向けて、AI活用ガイドラインの策定を「お題」としてメンバー間で取り組んだ点です。他メンバーからは、「最初に“NG例”と“安心な進め方”を示され、指針を整備できたのは大きかった」という声がありました。ルールではなく、“共に進むための指針”として、社員が自信をもってAI活用を進められる環境を整えることができました。 

              また、じっくりText to Textのコパイロットに取り組んだことで、更に踏み込んで、ツールをつなげて動作させるようなアクション(AIエージェント)も開発したくなる機運も自然と向上しました。難易度の高いMCPやウェブフック、RPAの連携を自主的に進める参加者も出始め、AIエージェント活用をしていくための十分な素地と期待感が醸成された3カ月となりました。 

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            エージェント研修:考えるAIと動かす自動化を“分担”する  

              • Q:自主的なテック活用が生まれたのはすごいですね!その後のエージェント研修はどうでしたか? 

                エージェント研修では、業界トップクラスの自動化ツールであるUiPathを用いてAIオートメーションを学習。AI(ブレイン)とRPA(アクション)の連携による“APA(Agentic Process Automation)”の捉え方と使い方を学びました。 

                ツール活用方法といった基本的な知識だけに留まらず、明日から使えるAIエージェントを研修時間内に2本開発。”習うより慣れよ”を重視した実践的な研修として、活用範囲が広く更なるアクションの追加余地が高いAIエージェントの開発演習を行いました。プロンプトのファインチューニングやエージェントを育てる過程も学べる機会となりました。 

                UiPathでローコードツールの基本を学べたことで、他ツールとの連携や応用もスムーズに理解できるようになりました。メンバー全体として、自ら業務の課題を見直し、”どこをAIに任せ、どこをRPAで動かすか”を設計できるようになったと思います。 

              エージェント伴走:現場で“動く”ところまで仕上げる   

                • Q:エージェント研修の後も伴走支援があったのですね? 

                  A:ボーダレス・ジャパンXXさん 

                  はい、集合研修後、更なる伴走支援を3か月間に実施いただきました。毎週、各自が業務に合わせたエージェント開発を進め、AIが思考するプロンプトを改善し、SlackやNotion、マネーフォワードといった業務ツールとも連携させ更なるアクションの追加を進めました。「“AIを使う”というより、“AIと一緒に働く”感覚に変わっていきました。」という他メンバーの言葉が印象的です。 

                  AIが単なるツールではなく、業務パートナーとして日常に溶け込んでいったと思います。一部の社員は”この業務はこのGPTに任せる”といったように、自分専用の”AIを育てて使い分ける文化が生み出されていきました。 

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                AI×RPAが生んだ相乗効果不安半分から“ポジティブマックス”へ   

                  • Q:みなさんの中で起きた”変化”について改めて教えてください。 

                    A:ボーダレス・ジャパン森山さん 

                    生成AIとRPAを組み合わせることで、”考えるAI”と”動かす自動化”が両輪となり、以下のように業務改善が一気に加速しました。 

                    • 経理:RPAが日次処理を自動化し、AIが出力データを分析 
                    • 労務:従業員からの問い合わせをAIが一次回答し、難易度の高い課題や高付加価値業務に人間が集中 

                    「以前は作業処理に丸一日かかっていましたが、AIが下地を作ることで人間はレビューと最終化に集中できるようになりました。結果として、関連業務全体で月あたり約18時間の工数削減につながっています。」 

                    AI導入前は「AIは難しそう」「自分にできるかわからない」と感じていた社員も、今では状況が一変。AIを使うことが日常化し、前向きなマインドが広がっています。「今はAIを使うのが楽しくて仕方ない。完全に“ポジティブマックス”です!」というメンバーもいました! 

                    事業部のマーケティングチームから、店舗運営に関する相談を受け、楽曲生成AIを用い、店舗で流すBGMまで生成する実例も出てきました。この変化は、単なる業務効率化ではなく、”仕事を楽しむ余白”を取り戻す変化でもあると思います。 

                     

                  AIと共に動く文化へ恐れから“共創”へ   

                    • Q:最後に、これを読んでいる方に一言お願いします。 

                      A:ボーダレス・ジャパン森山さん 

                      AIとRPAが業務に自然に溶け込む中で、メンバーの意識が、”AIに仕事を奪われる”という恐れではなく、”AIと共に創る”に変わりました。定型業務に追われず、人にしかできない仕事に集中できるようになったことは、大きな変化です。 

                      コーポレート部門にとどまらず、営業・経理・マーケティングなど他部門への展開も進行中。ボーダレス・ジャパンは、“AIを武器にする組織”へと進化しています。プロンプトエンジニアリングの習得、AIガイドラインの整備、RPA/APAの融合。AIが単なるツールではなく“共に働く仲間”となったことで、社員一人ひとりが自律的に動く組織へと変わったと思います。 

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